「wine@」は、「オンラインとオフラインのシームレスな融合」をコンセプトとしたOMOストアを、Shopify – スマレジ会員連携アプリ「Omni Hub」やLINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を利用して実現しました。
「wine@」におけるOMOストアの実現までの流れや運用・活用方法について、株式会社ブロードエッジ・ウェアリンクの橋本さま、石島さまにお話をお伺いしました。

記事の要約
- OMOストアの構築を必要最小限の開発で実現
- シームレスな顧客体験で、店舗での会員証提示率80%を実現
- 細やかな分析を実施し、パーソナライズされた顧客体験構築への挑戦が可能に
― 貴社や「wine@」について教えてください
株式会社ブロードエッジ・ウェアリンクは、ワインの卸売等の事業を中心に行ってきた会社です。
その中で、「オンラインとオフラインのシームレスな融合」をコンセプトとし、お客さま自身が自分のワインの好みを理解し、好みに合ったワインを見つけられるお店を作りたいと思い、2022年2月に「wine@」というオンラインストア、店舗をオープンしました。
「wine@」では、オンライン上でのワイン診断やお客さまごとのワインカルテの作成、実店舗での試飲・商品購入など、オンラインと、オフラインでシームレスにお客さまがご自身の好みに合ったワインを見つけられる環境を作っています。
体験型ワインショップ&バー「wine@ EBISU」は、「スマホを持って遊べる店」というコンセプトで、オンラインで作成したワインカルテを元に、お客さまが好みのワインを見つけられる仕組みにしています。
― 「wine@」のようなOMO型の店舗・オンラインストアは、どのようなシステムで実現されたのでしょうか?
「wine@」のコンセプトを実現するためには、オンラインストアと店舗で顧客情報や在庫情報が共通化されている必要があります。
その点を鑑みた際に、APIを利用することでさまざまなデータを連携できることが重要だと考え、オンラインストアの基盤としてはShopify Plusを、店舗POSとしてはスマレジを利用することにしました。
これらのプラットフォームを活用して顧客情報の一元化を行いたいと思っていた際に、Omni Hubのことを知り、店舗とオンラインストアの会員情報・購買履歴の共通化がかんたんに実現できると知ったので、導入することにしました。
また、お客さまが手間をかけずに会員登録できることは、特に店舗において非常に重要な体験だと考えていましたので、CRM PLUS on LINEを活用してLINEログインも導入しました。
※CRM PLUS on LINEのご導入に関するインタビューは以下からご参考ください。
購買履歴や来店回数でLINE配信をパーソナライズ!ID連携率85%を突破した wine@のLINE活用
合わせて、店舗とオンラインストアの在庫管理に関しては、在庫管理ツール(OMS・WMS)を導入することで、店舗在庫がオンラインストアでも確認できる状態も実現しました。

当初、これらの仕組みを自社で開発しようかと考えていました。しかし、既存のプラットフォームやアプリで実現できる箇所が多いことを知り、開発工数や時間を大きく短縮することができました。
これからの時代、いかに初期投資を抑えて、自分たちのやりたいことを小さく始めていけるかが大事だと思います。
Shopifyとスマレジ、Omni Hubを利用することで、OMO型のストア構築がかんたんに実現できるのは魅力的だとその時に実感しましたね。
また、私たちはお客さま1人1人にワインカルテが発行できるようなストアを作っていたため、自社開発が必要な箇所がどうしてもありました。
そのため、ストアを作っていく中では、Omni Hub、CRM PLUS on LINEの仕様や実現できること・できないことについて、多く質問させていただきました。
Omni Hub、CRM PLUS on LINEともに、迅速かつ丁寧にそれらの質問に回答いただいたので、安心してシステム構築を進めることができたのは心強かったです。
― 実際に店舗でのOmni Hubの利用状況はいかがでしょうか?
「wine@ EBISU」は体験型ストアというコンセプトなので、お店にお越しいただいた方にはみなさまにワイン診断や、会員登録をしていただきます。
そのため、店舗での会計時の会員証提示率は約80%程度に上ります。
このような接客を通じて、多くのお客さまと繋がり、店舗でのお客さまごとの購買行動が把握できていることは、今後ブランドを伸ばしていく上で、非常に重要な一歩であると実感しています。
店舗で会員証を提示する流れがスムーズすぎて、発行しているポイントがほぼ使われていないことが悩みの種ですが。。(笑)
店舗では「wine@」の楽しみ方を丁寧にお伝えしているのですが、「ここで試飲・販売しているワインはオンラインストアでも購入できるんですよ」とお伝えすると、多くのお客さまから「とても便利ですね」と仰っていただけるので、OMOストアでの体験を楽しんでいただいているのだろうなと思います。
実際に、店舗にお越しいただいた方がオンラインストアでも購入されていたり、「LINEをよく見てます」という声をもらえたりすると、自分たちの立てたコンセプトがお客さまに受け入れてもらっているのだなと実感します。

― オンライン・オフラインのデータも徐々に溜まってきていると思います。現在はそれをどのように活用していますか?
wine@は2022年5月にパーソナライズワイン診断を実施した方の数が1万人を突破したばかりで、まだまだこれから成長していく段階だと思います。Omni Hubを通じて店舗・オンラインストアの購買データがShopifyに集約されているので、それをExcelにダウンロードしてお客さまごとに購買状況を確認しています。
そこで確認したデータを元に、お客さまの好みに合わせたLINEを配信したりして、お客さまに合った情報が届けられるように工夫しています。
「パーソナライズ」こそが「wine@」の大きな価値だと思うので、いかにお客さま1人1人に寄り添ったワインの提案ができるかが重要だと思います。
お客さま1人1人の状況を観察し、お客さまにあったおすすめのワインを提案していけるよう、試行錯誤しているところです。

― OMOストアとして、今後「wine@」で行っていきたい施策などはありますか?
今後はオンラインストアでの販売をより強化していきたいと思っています。
例えば、店舗で、頻繁にご自宅向けのワインを買われる方にオンラインストアでの頒布会を案内したり、ギフト用にワインを買われる方に対してはオンラインストアでもギフトを贈ることができるという提案ができると、OMOストアの効果をより発揮できるだろうなと思います。
フィードフォースグループが主催する「App Unity」ではさまざまなShopifyアプリが提供されているので、これからどんどん活用していくことになりそうです。
― 今後のOmni Hubへの期待を教えてください
Omni Hubを活用することで、お客さまの購買データはすべてShopifyに溜まるので、Shopify上でそれを分析したり、CRM PLUS on LINEを通じてお客さまにメッセージが送れることは、非常にありがたいです。
一方、店舗においては、お客さまのオンライン上の購買履歴がスマレジPOS上で確認できないため、店舗スタッフが、お客さまの商品の好みを理解してオススメのワインを提案するためには工夫が必要な状況です。
店舗では、お客さまに合ったワインを提案することがますます重要になっていくと思いますので、スタッフがそのような提案をしやすくなる機能がOmni Hubに搭載されることを期待しています!

※この記事は、2022年7月に実施したオンラインインタビューに基づいて作成したものです。
※スマレジアプリマーケットでの「wine@」インタビュー記事は以下をご覧ください
<オンラインとオフラインの顧客データ一元化でOMOを実現!>Omni Hub Shopify会員連携アプリ×CRM PLUS on LINEを取り入れた「wine@ EBISU」様の活用事例