App Unityに日々お問い合わせを頂くご相談事項で圧倒的に多いのが「OMO」のご相談です。今回は初期費用不要で短期間・低価格でOMOを実現できるShopifyアプリ「Omni Hub」の事業責任者である井形岳史さんをお迎えし、Omni Hubができることやよく比較される「Shopify POS」との違いも含めお話しをいただきます。

Omni Hub 事業責任者 井形岳史さんのApp Unityの水野正和
Omni Hub 事業責任者 井形岳史さん(右)とApp Unity水野正和
❏井形岳史さんプロフィール

株式会社フィードフォースに新卒入社後、自社サービスの広告代理店向けセールス担当として従事。その後、Googleショッピング自動運用サービス「EC Booster」のカスタマーサクセスを経て、Shopifyを活用した新規事業開発を担当。Shopify・スマレジ会員連携アプリ「Omni Hub」のローンチに伴い、本アプリの事業責任者を務める。

ECと店舗のPOS管理システム「スマレジ」を連携して会員情報を一元化

ー 最初に簡単に井形さんの自己紹介を宜しくお願いします。

井形岳史(以下、井形) 私は株式会社フィードフォースに新卒入社いたしまして、「EC Booster」というネットショップの広告運用支援サービスのカスタマーサクセスなどを担当していました。 その後、Shopifyに注目して、店舗とネットショップを運営している事業者さまのご支援ができるようなサービスを提供したいと考え、Omni Hubをローンチし、事業責任者を務めています。

井形岳史氏は「いちばんやさしいShopifyの教本」(インプレス)の執筆者もである。

ー Omni Hubはどういうアプリなのでしょうか。

井形 ざっくり言うとOmni HubはShopifyで作ったネットショップと、店舗のPOS管理システムである「スマレジ」を連携して会員と会員情報に紐づく購買情報を一元化するサービスです。

Omni Hubのオフィシャルサイトより

ー どういったカテゴリのマーチャントさまがOmni Hubを導入されていらっしゃいますか?

井形 目立つのはアパレルやファッション雑貨、食品小売といった業態ですね。お客さまと継続的な関係性を構築し、商品を購入していただくことで、お客さまの購買の満足度を上げていくことを重要視されている事業者さまに特にご利用いただいていると感じています例えば洋服1つ取ってもはじめてそのブランドで商品を買う時にはサイズ感や質感を実際に感じたいので、店舗に行って商品を購入すると思います。そこでサイズ感が分かってしまえば、あとはネットショップで買い物をする、というのはよくある購買行動だと思うんですね。ところが、ポイントは店舗でしかつきません、ネットショップでしかつきませんと分断されてしまっていると、お客さまとしては、いますぐに買いたいのに今そこでポイントがつかないということで買うのをやめてしまったり、別の場所で探してしまおうという思ってしまうきっかけになってしまうと思うんです。なので、しっかりとお客さまの会員情報、ポイント情報、購買履歴情報などを1か所で見られるようにすることで、よりお客さまに深い購買体験を提供できるんじゃないかなと思ってます。

ー マーチャントさま側からのOmni Hub利用のメリットはよくわかりました。お客さまの目線ではどのようなプロセスで会員になって会員証を表示する動きになるのでしょうか。

井形 ご導入を検討いただいているマーチャントさまからよくご質問をいただくことの一つに、「店舗に来られた時のお客さまが購入される際に会員証を出すのが大変だったりだとか、スタッフの案内が大変だったりとかしないのか?」というものがありますが、皆さまも一度は店舗でオンライン会員証のようなものを作ったことがあると思っており、その体験と同じですよ、とお伝えしています。店舗に来られた方も、オンラインストア上に会員登録していただきますと、Omni Hubが発行する会員のバーコードが自動的に会員のマイページに表示されます。店舗スタッフの方はそのバーコードをスマレジのスキャナでピッと読み込んでいつも通りお会計をするだけです。お客さまの会員登録の流れも、店舗スタッフの会計も難しいところはあまりないかなと思うので、安心してご利用いただくことができます。加えて、特にレジ前で混雑しやすい事業者さまに人気の機能として、レシート上にQRコードを表示することで、後からお客さまがご自身で会員登録し、後からもポイントが獲得できる機能も提供しています。

ー Shopifyのセキュリティポリシーでセッションが頻繁に切れるようになっているので、会員証を提示するためには毎回メールアドレスとパスワードでログインをする必要があるのでしょうか?

井形 まさに今いただいたような話は、レジ前でのオペレーションでは大きな課題の一つです。特に店舗が忙しい時に多くのお客さまが来店されるときに、毎回メールアドレス、パスワードでログインをしなきゃいけないっていうのはお客さまにとっても非常に面倒だと思います。Omni Hubは会員証をスマホ端末の中のApple ウォレットGoogle ウォレットといったローカルで保存ができる機能を持っているので、この機能を使っていただくと毎回ログインをせずともスマホ画面でワンタップ、ツータップぐらいで会員証を表示できるようになってます。

ー マーチャントさまから出ているご要望を受けて、今後Omni Hubで考えているアップデートはございますか。

井形 これまでは、店舗に来られたお客さまに対しても、オンライン上でコミュニケーションが取れるように顧客体験をデザインする、ということにフォーカスして機能アップデートを行ってきました。例えば、お客さまの購買情報に合わせてLINEのメッセージを送る、といった形で企業におけるオンライン上でのCRM活動に役立てていただけるような機能を中心にご提供しています。一方で、企業と店舗の関係性という観点では、店頭スタッフのかたは、もっとも商品やお客さまに詳しいですし、まさにブランドの顔のような役割を果たしています。今後Omni Hubで注力していきたい領域の一つに、店舗スタッフの方の接客支援という点があります。例えば、お客さまが店舗やECで何を購買されたのか履歴を把握できるような機能をすでに公開しています。今後、お客さまの生年月日、会員ランクなども店舗側で簡単に把握できる機能を公開する予定で、このようなものを見ながら接客に活かしていただけるのではないかと考えています。今後も積極的に機能を公開していく予定です。

ー スマレジとOmni Hubのセットとよく比較されるのが「Shopify POS」だと思いますが、どう見ていらっしゃいますか?

井形 私もShopify POSについてはすべてを把握しているわけではないのですが、現場で伺った声として、Shopify POSは決済端末と連動していなかったり、精算のレシートを出すのが少し大変なようです。加えて、大きなポイントとしてShopify POSをまだまだサポートできるパートナーさんが多くはないと聞いております。その点では、スマレジは当然国産のPOSですし、サポート体制も充実していますので、そういう意味ではShopify POSより安心して使いやすいようです。やはり店舗スタッフの方の中には、新しい技術をキャッチアップするのが難しいという方も多くいらっしゃるので、そういう方もサポートをするという意味で言うと、 スマレジが安心して選ばれるというのは事実としてあるのかなと思います。

ー ちなみにOmni Hubチームはスマレジさんの代理店にもなられているということで、Shopify、スマレジ、そしてOmni Hubをまとめてご相談することも可能ということですね。

井形 はい、株式会社フィードフォースはスマレジさんの代理店でもありますので、スマレジの導入のご相談も承ることはできます。オムニチャネル、OMOを実現したいなという方は、お気軽にご連絡いただけばと思います。今まで店舗とECをつなぐOMOの実現には、システムの開発が必要で、そのためにはお金と時間がかかるというのが一般的でした。しかし、Omni Hubを入れていただければ初期費用はかかりませんし、簡単な設定をポチポチと進めていただくだけでオムニチャネル化対応が簡単に実現できる環境が用意できます。「オムニチャネル化やOMOに取り組んでいきたいよ」と思われている事業者さまはご相談いただければと思っています!

Omni Hubの詳細はこちら
ぜひ御覧ください
Omni Hubの詳細はこちらから!

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寄稿者プロフィール

水野正和

株式会社フィードフォース App Unity支援チーム

2006年にイオン株式会社 戦略部配属、電子マネー「WAON」の立ち上げに参画。翌年に事業企画プロジェクトチームにて「イオンネットスーパー」の創業メンバーとなり物流、オペレーション設計、品質管理基準の設計を担当。2018年末からはレシピ動画サービス「クラシル」を運営するdely株式会社のコマース事業の立ち上げに参画し、PB「クラシルミールキット」をはじめ、Instacartモデルの「クラシルデリバリー」など複数の新規事業を構築。その際に出会ったShopifyに魅了され「多くのマーチャントが本業であるコマースに集中できる環境を作りたい」という想いで国内環境に適合したShopifyアプリを提供する企業アライアンス「App Unity」に参画。座右の銘は「大黒柱に車をつけよ」。 Twitter