執筆者 杉野眞珠(App Unityインターン)

はじめに

皆さんこんにちは! 株式会社フィードフォースに2023年に入社予定のインターンで現在大学4年生の杉野、志賀、鎌田と申します。

Shopifyストアを開設したいけど、専門的な知識があるわけじゃないし難しそう

そう感じたことはありませんか?

本記事ではそんなマーチャント様に向けて、Eコマースの知識も経験も全くない私たちが、たった2か月でストアの開設から在庫・顧客の一括管理、LINE公式アカウントの開設・連携までOMOストアの構築を行った方法をご紹介します。

これからShopifyでのEC販売を検討している人はもちろん、店舗の効率的なOMOの運用を行いたい人にも読んでいただきたい記事です。よろしくお願い申し上げます。

OMO構築までの全体スケジュール

行ったこと
10月末活動開始
①商品決め
②Shopifyの勉強
11月頭~中旬CRM PLUS on LINEとShopifyストアのひもづけ
11月中旬~12月頭①本番用のShopifyストアを開設し
②Shopify Flowの構築・検証
③Shopify POSの構築・検証
④LINEクーポンの配信設定
12月初旬ストア公開・運用開始

最初に商品決めを行う。

今回販売したのは、App UnityチームのオリジナルTシャツです。弊社ではオフィスカジュアルを推奨していることから、ユニフォームのような存在を通じて交流しようという想いからアイテムは以下のロゴ入りTシャツ2点となりました。

2パターンのデザインを用意しました。

ShopifyでのECストアの開設

今回はShopifyが無料で提供している「Shopify Flow」を利用して条件分岐の仕組みを作ってみたかったので、Shopifyの「スタンダード」プランにしました。スタンダードプラン以上ならShopify Flowが無料で利用ができるためです。そうした条件を決めた上で、以下の項目から取り組みました。

  1. Shopifyストアの初期設定
  2. デザインテーマの選定
  3. 商品登録

ホームページすら作成したことが無い私達ですが、Shopifyから提示される手順に沿って商品の登録やEコマースに必須である特定商取引に関する表示項目などを入力するだけでスムーズに開店することができました。

実際に完成させたApp UnityのTシャツ屋さん(限定公開)

初回購入クーポンの発行設定

Shopify Flowを活用して「初回購入クーボン発行」を実現してみたいと考え、Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」の連携を実際に構築してみました。手順は以下の通りです。

  1. LINE公式アカウントを取得
  2. クーポンをShopify上で準備
  3. Shopify Flowでタスクの自動化・条件配信
  4. LINEのFlex messageを活用して配信内容をカスタマイズ

LINE公式アカウントを取得連携

クーポンを発行するにあたって欠かせないのが、LINE公式アカウントの開設と連携です。専門的なプログラミングスキルが必要だと思っていましたが、連絡先や企業情報など、基本事項を入力するだけで簡単でした。なお、実装時に参考にした記事はこちらです。

App UnityのLINE公式アカウント

クーポンをShopify上で作成

ストア上のディスカウント機能を使用し、社員限定のクーポンを作成しました。割引率や割引金額をはじめクーポンの使用制限まで自由に設定出来ます。

Shopifyの割引管理画面

Shopify Flowタスクの自動化・条件配信

クーポンを生成後は、そのクーポンを顧客の元に届ける仕組みを作る必要があります。そこでインストールしたのがShopify Flowです。これによって、LINE登録を「初めて」行った顧客にのみクーポンを発行する設定と、「LINE連携・友達追加」→「クーポン発行」という処理を自動化することが出来ました。

Shopify Flowで設定したワークフロー

LINEのFlex Messageを活用して配信内容をカスタマイズ

LINE公式アカウントの特徴とも言える自動返信機能。特定のキーワードに反応しクーポンの発行やお得情報を教えてくれるので使用する方も多いのではないでしょうか。今回の取り組みでも、登録時にクーポンを表示するだけでは見失う可能性があったため、「クーポン」という単語に反応してクーポンコードを表示してくれる「Flex Message」を使いました。こちらのアプリは、クーポンや送信するメッセージを自由にレイアウトしてお店のカラーを演出することが出来ます。

LINEのFlex Messageの管理画面

オンラインとリアル店舗の垣根をこえた在庫・顧客の一元管理を実現

オンラインストアと実店舗の両方で販売した際に重要となるのが在庫と顧客の管理方法です。手動で変更するとなると時間や労力がかかり、非効率な運営に繋がってしまいます。私たちが出勤する日もバラバラだったので、在庫数や顧客を一括で管理する必要がありました。そこで、Shopifyの管理画面及び専用アプリにおいて、実店舗とECサイトでの販売管理や在庫管理、顧客管理などを連携して一括で管理できるShopify POSを使用しました。

オフィス上にリアル店舗を準備しオフラインでもオフラインでも購入できる仕組みを構築。在庫も一元管理できています。

実はこのShopify POS、お使いのスマートフォンにアプリをインストールするだけでスキャナー代わりにもなるうえに、バーコードの生成も簡単に出来る優れものなんです。商品やサイズを選択して選ぶことも出来るので、店頭販売での作業も円滑に行えます。購入後直ぐに、在庫数の変化が表示されるので在庫数の共有がスムーズでした。

販促活動にも繋がる顧客情報も取得することができます。メールアドレスを登録してもらうことで、発送通知からレシートの発行まで、店頭販売・オンラインストア両方で実施することが出来ました。アプリ内も見やすく、感覚的に作業しやすいです。

顧客管理の画面

まとめと感想

今回のストア開発を通して、Shopifyの可能性、操作性の高さに驚くことがたくさんありました。Shopifyを使えば、初心者でもたった2か月足らずで販売にこぎつけるだけでなく、顧客情報の収集や活用、実店舗と連携した一括の注文・顧客管理など、より効率的なストア運営も、アプリを使うことで簡単にできました。
さらに詳しくShopifyストアについて知りたいという方には、『いちばんやさしいShopifyの教本』がおすすめです。

いちばんやさしいShopifyの教本