近年、リファラルマーケティングが注目されています。従来のマーケティング手法とは異なり、既存の顧客が新規顧客の獲得に貢献することが特徴的です。この手法には、アフィリエイトなどの他のマーケティング手法にはないメリットがあります。
本記事では、リファラルマーケティングのメリットやアフィリエイトとの違いについて詳しく解説します。また、Shopifyでリファラルマーケティングを実践するための「Letters」というアプリも紹介します。
リファラルマーケティングを始める前に、ぜひ本記事を参考にしてください。
【スピーカー】 株式会社レターズ 取締役 COO 大迫 雄毅 氏
リファラルマーケティングとは?
リファラルマーケティングとは、家族や知人など一定の信頼関係のもとで、商品やサービスを紹介する仕組みが整備されているマーケティングです。(株式会社レターズの定義)
そもそもリファラルとは、「推薦」や「紹介」のことで、自分がいいと思ったものを誰かに使ってもらいたいと思うことから生まれる行動です。そのため、ECにおいてリファラルマーケティングに特に向いている商材は、大切な子どもやペットなど、利他的に行動したいと思えるような商材が多いです。
リファラルマーケティングでビジネスを伸ばしていった代表的な事例は、Uber eats、Dropbox、Airbnbなど様々です。例えば、Uber eatsであれば、アプリをインストールするとクーポンコードが付与され、それを知人に紹介し、紹介された知人がクーポンコードを入力してインストールすると、紹介者にもクーポンがもらえるといったものです。
Dropboxは、紹介が成立した際のインセンティブを、金銭的なものではなく、使用できる容量を大きくしてよりサービスを充実して使えるような仕組みを取り入れたりしています。
リファラルマーケティングのメリット
リファラルマーケティングには大きく4つのメリットがあります。
- 新規顧客の開拓
顧客を起点として、家族や友人に口コミの形で広がっていくため、これまでブランドを知らなかった新しい層に効率的にリーチでき、高い成約率を期待できる。 - カスタマーリレーションの有効化
熱量の高い既存顧客や、SNSのコミュニティやメルマガ会員などを巻き込んだマーケティング戦略を考えることができる。 - ライフタイムバリュー(LTV)の向上が見込める
家族・友人・恋人など、信頼関係のある人からの紹介経由となるため、ロイヤリティが高まりやすく、購入に至った場合に、より長く活用する傾向がある。 - CSRやPRといったキャンペーンに活用ができる
紹介インセンティブをチャリティー募金などのキャンペーンに設定することで、企業のブランディング向上に取り込めるキャンペーンの構築ができる。
リファラルマーケティングが注目されている理由
近年リファラルマーケティングが注目されている理由は3つあります。
- WillとActionの非対称性があるため
良い商品を紹介したいなと思ったことがある人(Will)は80%いるにも関わらず、実際に紹介した人(Action)は30%に満たない状況*。 行動を起こさせる後押しになるような仕組みを作ることが必要 - メディアではなく、ひと・個人のよって商品が認知される時代だから
D2Cブランドが増加し、SNSなどでブランドと消費者が直接繋がるようになり、メディアを介する必要性がなくなった。そのような状況において、ひと・個人が直接口コミで商品を広げてもらえる手法は必要不可欠に。 - D2Cブランドと非常に相性が良い手法だから
D2Cブランドは、想いをもってモノづくりをされているプロダクトが多いため、その想いを誰かに伝えたくなる傾向も高い。
特にひと・個人によって商品が認知される時代への変遷は、マーケティングを実施するうえで非常に大きな変化と捉えられるため、株式会社レターズでは、「親愛なる隣人こそが最適なメディア」をキーワードとして、リファラルマーケティングの仕組みを入れる支援をしています。
*RefwrralCandy Blogから参照
ねずみ講・アフィリエイトとの違い
リファラルマーケティングは、「紹介」が軸となるマーケティングのため、ねずみ講やアフェリエイトと混同されがちです。しかし、明確な違いがあります。
■ ねずみ講とリファラルマーケティングの違い

■ アフィリエイトとの違い

どちらも、リファラルマーケティングは、誰かのためを思っての行動、つまり利他的な行動と言えることが大きな違いとなります。
Shopifyでリファラルマーケティングを実装できる、「Letters」アプリの紹介
株式会社レターズでは、Shopifyにリファラルマーケティング(アプリでは紹介プログラムと呼ばれる。以下、紹介プログラム)を実装できるアプリ「Letters」を提供しています。
2023年3月時点では、1,000店舗以上がインストールしており、レビューも4.5以上を獲得するほど非常に人気のアプリです。
■ 「Letters」アプリの詳細はこちら
ここからは、「Letters」アプリについて紹介します。
「Letters」の仕組み
「Letters」アプリの、詳細な仕組みは下記です。
- ユーザーが商品を購入
- ユーザーにアンバサダーメールが届く
- ユーザーが個人個人にURLが発行される
- 商品の良さを感じ知人に紹介する
- 知人が購入し、紹介が成立する
- ユーザー(アンバサダー)にインセンティブがリターンされる
紹介料は、メールで送られます。インセンティブの内容は、Amazonギフト券やShopifyストアで活用できるディスカウントコードなどを設定することができます。
実績と活用事例
「Letters」アプリを活用して紹介プログラムを実施して、
- アプリ経由月間売上高:60万円超
- アプリ経由月間売上件数:70件超
- 紹介ページ閲覧から購入までの転換率:20%
の実績をあげているブランドも存在します。
上記のようなブランドは、独自の工夫を行いながら上手く「Letters」アプリを活用しています。例えば、下記のような工夫です。
- アンバサダーのお知らせをメールではなく、届いた商品にリーフレットとして同梱し、そこに載せているQRコードを読み込んでアンバサダーに誘導するという施策を実施
- 紹介料は500円のAmazonギフト券のように高額ではないものにして、アンバサダー様が知人に紹介するときに、後ろめたさを感じないように設定
また、自分たちの商品をまた買わせようとしているような形になるため、あえてインセンティブをShopifyストアで使えるディスカウントコードに設定しないブランドもあります。
このように、アンバサダーへのリーチや、ディスカウントの設定を通して、一貫してアンバサダーを増やしていくことが何よりも重要です。
まとめ
リファラルマーケティングは、ひと・個人によって商品が広まる今の時代において、成功の鍵を握るマーケティング手法ではないでしょうか。
また、利他的であるため、紹介する側(アンバサダー)も紹介される側もマーチャントも全員が幸せになれる、まさに三方良しだと感じました。
「Letters」アプリにご興味をお持ちいただいた方は、無料期間もございますので、以下のページからまずはインストール後、ぜひお試しください!
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寄稿者プロフィール
東口 美睦
株式会社フィードフォース App Unity支援チーム
フィードフォースへ新卒入社し、データフィード管理ツール「dfplus.io」のセールスを担当。その後、App Unity支援チームに参加し、App Unityのマーケティングを担当。YouTubeチャンネルやブログ執筆を行う。